登って出逢う山の魅力。

9月11日、台風一過のタイミングに、友人と志賀山(2,035m)から裏志賀山(2,040m)へ登ろうということになった。紅葉前のグリーンシーズン最後の大沼池をもう一度写真におさめようと・・・。
前山リフトにクルマを止め準備を始めていると、志賀高原ガイド組合の湯本勝子さんとばったり・・・。大沼池までお客様と歩かれるそうで、『ラッキー!』と、途中までの同行をお願いしました。勝子さんはガイド組合の中でも山野草の知識が豊かな方で、 各局のテレビ出演などガイド組合の顔的存在。私も山野草の「お師匠さん」として、日頃大変お世話になっている方。
リフトで前山湿原まで一気に登ると、そこはもう秋色で溢れていた。枯れ草も目立つ中、秋のキリンソウ、イワショウブの白い花が今は赤い実となり、紫のリンドウが咲き競う。勝子さんのお客様は関東方面からのご夫婦で、「頭上に茂る陰樹陽樹(光の光合成が必要な木とあまり必要としない木)が、太陽光が注ぐ空を分け合って伸びゆく姿はいずれが旦那様奥様・・・」。名調子で語る勝子に感心しながら、分岐点まで1時間程、様々なの話しを楽しんだ。皆さんも機会があったら是非ガイド付きでトレッキングをお試しください。
タフな友人に遅れをとりつつも志賀山山頂を目指すと、やっとのすれ違いの斜面で多くの人達と出会い 、今さらながらトレッキングブームを実感する。吹き出る汗、きれる息。やっと、やっとの思い出山頂に着けば、70歳を超えていると思われる先輩が単独で、一人、二人。「凄いな・・・!」「山の魅力はやっぱり凄い!」と言うのが正しいのでしょうか。「お一人ですか?」と75は超えているだろ女性に尋ねると、「友人を誘うといろいろ面倒で・・・」と。『そりゃ〜そうだろう!そんなに楽なコースではない筈だ!』と思いつつも、息が切れている自分の不甲斐無さに反省。
大沼池は今シーズン最高の天気で迎えてくれましたが、木々のグリーンがもう終わっていました。残念!写真は山頂付近で見かけたオヤマリンドウ。標高の低いものと比べると色が淡く大型で美しい、切れる息の中でこれもまた印象的な出会いでした。

戸谷和実